【CJC=東京】「教会生活と宣教における神のみことば」をテーマに開催されたカトリック教会の世界司教会議(シノドス)第12回通常総会は10月26日、教皇ベネディクト十六世司式の閉会ミサによって終了した。
シノドスは「教会生活と宣教における神のみことば」をテーマに聖書のについて検討を進め、教会一致への関与を強調、また小教区で女性が説教する権利を与えられることなどを教皇に提案した。
世界のカトリック者に向けた最終メッセージで、司教たちは、他のキリスト教共同体との結び付きを強化されるべきだ、と主張した。これは聖書の共同訳、聖書の祈りの一致、聖書とそのテキストの意味についての対話、そして「世俗化した世界の中で神の言葉の共通の証」によってなされるべきだ、と言う。
教皇に提出された55の「提案」の中で、シノドスは、女性が「講師」として小教区で説教することを許可するよう求めた。かつて「講師制」は、典礼の際に聖書を読む資格として制定されていた。ただ最近まで、それは男性にだけ認められたもので、聖職への一段階と見なされていた。
1994年に、教皇ヨハネ・パウロ二世は、イエス・キリストの意志に従って、男性だけが聖職に任命される、と語っている。
カトリック神学者セッティナ・ミリテッロ氏は、女性に「講師」の役を開放することが「大きな象徴的な価値」を持つ、とイタリアの新聞に語った。しかし女性のカトリック神学者マリア・カテリーナ・ジャコベッリ氏は、提案が「小さな一歩」だけを表したものだ、と言う。