サドカイ人たちが・・・質問した。「・・・七人の兄弟がいました。長男が妻をめとり・・・死にました。そこで次男がその女を妻にし・・・死にました。三男も同様でした。・・・復活の際・・・その女はだれの妻なのでしょうか。・・・」イエスは彼らに言われた。「そんな思い違いをしているのは、聖書も神の力も知らないからではありませんか。・・・死人がよみがえることについては、モーセの書に・・・『わたしは、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である』とあります。神は死んだ者の神ではありません。生きている者の神です。あなたがたはたいへんな思い違いをしています。」(マルコ12:18~27)
新型コロナウイルスに関するさまざまな情報に翻弄されている現在の状況にあって、私たちはクリスチャンとしてキリストを信じ、真の神様と歩ませていただけることは実に大きな恵みだと思います。弱くて迷いやすい私たちだからこそ、永遠に変わらない神様を信じて、イエス様と共に歩んでまいりましょう!
マルコの福音書12章では、なんとかしてイエス様を言葉の罠にかけようと、宗教の権威者たちが次々に無理難題な問い掛けを持ってイエス様の所にやってきた出来事が記されています。今日の箇所でも、「復活はない」と主張するサドカイ派の人々が、自分たちが信じてもいない「復活」についての屁理屈をこね、イエス様を試みようとした場面が記されています。
旧約聖書の律法には、未亡人に対する結婚の規定が定められていました。今のように、保険や保護制度もない時代です。女性が路頭に迷うことがないように、夫が亡くなればその夫の兄弟が責任を持つよう、神様の愛によって定められていました。その規定について、サドカイ派の人々はイエス様の失言を期待して、復活した場合の婚姻関係について質問を浴びせたのです。その質問に対するイエス様のお答えから、2つのことに注目したいと思います。
1. 聖書と神の力を知る
イエス様はサドカイ派の人々の質問に対して、天の御国はこの世の写しではないことを語られました。天国には、神様の臨在の中で全く新しくされた命の世界があるのです。今日、私たちはイエス様のおっしゃった「聖書も神の力も知らないからではありませんか」というお言葉を、自分自身に当てはめておきたいと思います。
サドカイ派の人々は、祭司に属する人が多くいた一族で、旧約聖書を知り尽くす上流階級の知識人でした。そのような彼らが、この世の世界が天国にも引き継がれると、的外れの誤解をしていたのです。2千年たった今も、イエス様のこの言葉はそのまま私たちに響きませんか? 私たちは、当時の人たちよりもはるかに世の中の知識や常識には通じています。でもそんな私たちが、実は聖書も神の力も知らないままになってはいませんか? 私たちは、神の子どもであるクリスチャンとして、聖書の力や神様の約束を、もっと知りたいと願う者でありましょう。
2. 神は生きている者の神
神様は、生きている生身の人間に向き合ってくださり、生きた言葉を分かち合ってくださるお方です。神様は、今日を生きているあなたに語り掛けておられます。そのことをしっかりと受け止めましょう。
新型コロナウイルスへの警戒の状況は、まだまだ続きます。これから徐々に人々が社会に戻り出すと、感染の再拡大の可能性もあるでしょう。予測がつかないことばかりです。お医者さんやテレビの情報から、私たちは感染しないためのいろいろなノウハウを知って、感染しないように気を付けて過ごしています。ですがその中で、聖書や神様の力を知らない愚かなクリスチャンとなることがありませんように。私たちは、生きている神様をどのように礼拝しますか? どんなふうに神様を愛しますか? 今を生きるクリスチャンとして、神様にしっかりと結びついて歩んでいきましょう。
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