1. 新型コロナウイルスの猛威
中国の武漢から始まり世界中を震撼とさせている新型コロナウイルスの猛威は依然として続いている。
そんな中で、多くの人たちは恐れと不安におののき、将来の生活に希望を失っている。特に、集会自粛によって礼拝や集まりを中止しているキリスト教会がほとんどであるが、日曜礼拝を主たる行事とする教会にとっては最大のピンチである。
しかし、天の父を神として信じる者は、すべてを支配しておられるお方を信頼して平安をもって事態に対処することができる。そればかりでなく、主はこの悲惨な事態をも真の意味において益にしてくださることを信じることができる。
「目に見えない小さなウイルスのまん延で世界が混とんとしてしまうほど、本当はこの世の中はまったく脆弱(ぜいじゃく)なのだ!」ということに人々は気付き始め、「真に頼ることができるものは何なのか?」と模索しているはずである。神の目から見れば、今こそ、永遠に揺らぐことのない万物の創造主・父なる神の存在を知り、救い主・御子イエス・キリストを伝える絶好のチャンスなのである。おそらく、コロナが終息した後の社会は、元に戻ることができず、新しい体制に移行していくのではないかと思われる。
税務申告のオンライン化はすでに実現しているが、政府の緊急事態宣言を受けて、東京などにおける裁判の口頭弁論期日のほとんどが取り消しになってしまった。今や、最も古い体制にある裁判所の訴訟手続きでさえも、法廷における口頭弁論中心裁判から、オンラインによる裁判に移行するべく検討されている。
2. 福音宣教の絶好のチャンス
このピンチにあって、急きょ、オンライン礼拝を始めたり、それを充実したりする教会が激増している。従来は、オンライン礼拝は出席できない方々に対する補助的なものでしかなかったが、すべての信徒に対して内容においても技術においてもより優れた番組として制作して配信せざるを得なくなった。
ユーチューブなどを利用すれば、特定の教会の信徒だけでなく、世界中の誰もが視聴できるのであるから、毎回の礼拝メッセージや賛美の集会を通して世界宣教をしていることになる。番組制作には若い信徒の協力が不可欠であり、それは教会内における若者の役割の重要性と彼らのモチベーションを格段に高めている。
日本最高齢ユーチューバー(YouTuber)「93歳ルンルンおじいちゃんねる」登場! 週刊ポストでも紹介されたが、93歳の尾山令仁牧師がユーチューブで福音を語り始めて好評を博している。若い人の力を借りて、高齢者にも幅広く福音伝道の道が開かれていく。
在宅のオンライン教育、オンラインワークが増大しつつある現在、オンライン礼拝、オンライン伝道の重要性は加速度的に増大している。神の手によって、新型コロナウイルスの猛威が、日本と世界の福音宣教の拡大とリバイバルの強力な原動力になっていくに違いない。
福音のために、わたしはどんなことでもする。(1コリント9:23)
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