世界宗教者平和会議(WCRP)国際委員会は1日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、インターネットのテレビ会議システム「Zoom(ズーム)」を使って各国の宗教者が参加する祈りの集いを開催した。
世界中で新型コロナウイルスの脅威が広がる中、宗教者の祈りを通して人類が「一つの家族」として連帯する大切さを示し、中継の視聴者と共に感染者の平癒や医療従事者の献身に思いを寄せながら、すべての人の幸福を願うことを目的に企画された。キリスト教からは、正教会のフランス府主教であるエマニュエル・アダマキス氏、カトリック教会ナイジェリア・アブジャ大司教で枢機卿のジョン・オナイエケン氏、ノルウェー国教会オスロ名誉監督のグナール・スタルセット氏らが参加した。
WCRP国際共同議長でヒンズー教指導者のヴィヌ・アラム氏の開会あいさつに続き、仏教、キリスト教、ヒンズー教、ジャイナ教、ユダヤ教、イスラム教、バハイ教、シーク教、ゾロアスター教などの諸宗教の代表12人が順に祈りをささげた。
日本からはWCRP国際共同議長を務める立正佼成会次代会長の庭野光祥(こうしょう)氏が参加し、人類が新型コロナウイルスの世界的流行という危機に直面する中、感染者の平癒と、命を守るために尽くしている人、不安に陥っている人々のために、自らを省みつつ祈りをささげた。
宗教者の祈りの後、青年と女性の代表4人が「諸宗教の誓い」を発表。人類の安全のために最前線で対応する人をたたえてエールを送り、すべての人の命を守るという信仰者の責務を自覚して、社会的に弱い立場に置かれた人々の尊厳と権利を守り、誰一人取り残さない世界を実現すると誓った。
当日の模様はズームに加え、フェイスブックでもライブ配信された。動画はフェイスブックやユーチューブで見ることができる(いずれも英語)。