英国国教会はこのほど、大聖堂(カテドラル)巡りをする人々のために「巡礼者パスポート」の販売を始めた。「大聖堂の年、巡礼の年」と銘打った全国規模のキャンペーンの一環で、英国各地の大聖堂を訪れる人々が、その記録を残し記念とすることができる。
サイズは実際のパスポートと同じで、各地の大聖堂が地域別にまとめられたリストや霊感あふれる言葉、巡礼者の詩や祈りなどが記載されている。また、訪れた大聖堂やその他の訪問先でスタンプを押したり、ステッカーを貼ったりできるスペースがあり、訪問地で感じたことをつづるための何も書かれていないページもある。
この巡礼者パスポートを考案したのはオックスフォードのクライスト・チャートの教育主事であるジャッキー・ホルダネスさんと、ポーツマス大聖堂の教育主事であるサラ・ページさんの2人。信仰者であってもそうでなくても、大聖堂を訪れる人々が彼らの訪問を「巡礼」と捉えてほしいという願いを込めて企画したという。
「多くの大聖堂は、より深く霊的な次元で訪問者に接することで、彼らが観光客や単なる通行人として訪れたとしても、大聖堂を後にするときには、まるで巡礼者になったような思いで去っていくことを願っています」
「私たちは、すべての訪問者に巡礼者としての心を高めてもらいたいのです」
巡礼者パスポートは英国大聖堂協会が発行。英国国教会のすべての大聖堂のほか、グレートブリテン島とアイルランド島の中央に位置するマン島の大聖堂や、ウェールズの聖ダビデ大聖堂で販売している。価格は1冊4・99ポンド(約690円)で、オンラインでも購入可能だ。