【CJC=東京】教皇ベネディクト十六世の枢機卿時代までの著作の全集化の計画と、その第1巻(ドイツ語版)の刊行が10月22日、バチカン広報局で発表された。ドイツ語版はヘルダー社が発行した。
バチカン放送(日本語電子版)によると、「ヨーゼフ・ラッツィンガー全集」は、現教皇の大学時代から、枢機卿時代・教皇登位前の2005年までの著作を、未発表作をも含めて集成したもので、全16巻からなる。
第1巻と第2巻は、アウグスティヌスの教会をめぐる教説をテーマにした教皇の大学卒業論文(1953年)と、ボナヴェントゥーラの啓示についての教説の考察、第3巻はボンにおける講義「信仰の神と哲学者の神」(1959年)、第4巻は「キリスト教序論」(1968年)などが中心になっている。
第1巻のイタリア語訳は、バチカン出版局より来年の春頃の発行される。ドイツ語版およびイタリア語訳の全巻を6年以内に発行の予定。