シンガポール保健省は19日、同日正午までに新型コロナウイルスの感染者が3人増え、84人になったと発表した。新たに感染が確認された3人のうち1人は、グレース・アセンブリー・オブ・ゴッド教会に関係しての感染で、同教会に関係する感染者はこれで22人となった。またもう1人は、シンガポール・キリスト・ライフ教会に関係しての感染で、同教会に関係する感染者はこれで6人。計28人が教会関係で感染したことになる。
発表(英語)によると、新たに感染が確認されたのは、57歳女性、54歳男性、35歳女性の3人。いずれもシンガポール国籍保有者で、ここ最近の中国への渡航歴はない。グレース・アセンブリー・オブ・ゴッド教会に関係した感染者は35歳女性。同教会に関係する別の感染者を介して感染したとみられている。シンガポール・キリスト・ライフ教会に関係しての感染は54歳男性。中国への渡航歴はないものの、仕事の関係でマレーシアには頻繁に訪れていたという。3人はいずれも病院に入院し、隔離治療されている。
一方、グレース・アセンブリー・オブ・ゴッド教会のウィルソン・テオ主任牧師は17日、教会のホームページ(英語)で、感染により入院していた教会スタッフ1人が退院したと報告した。テオ牧師自身も感染し、11日から国立感染症センター(NCID)に入院しているが、熱も下がり回復に向かっているという。他の牧師や教会スタッフとは、オンラインで会議を行っており、今月末に予定している教会の再開に向けて準備をしていることを明かした。
「なぜ神が、私たちの教会にこのようなことが起こることを許されたのか、私たちは完全に理解することはできません。しかし、私たちが神様に目を向け、心を神様の誠実さに委ねるとき、一致と勇気をもって現在の状況を乗り越えられると確信しています」
テオ牧師は、多くの励ましのメッセージが届いていることに感謝するとともに、教会のさまざまなグループがこの間、断食して祈っていることに触れ、「神様はこの危機を通して、私たちの間に力強い御業を行われています」と語った。
シンガポール保健省によると、同国では感染者84人のうち、19日正午までに34人が退院した。現在の入院者は50人で、多くは容体が安定しているか、回復に向かっているが、4人が重症。また検査の結果、1078人が陰性となり、29人が検査の結果待ちの状態。