【CJC】世界教会協議会(WCC)のオラフ・フィクセ・トヴェイト総幹事は9日、フィリピン教会協議会が他の17市民社会組織と共に、共産党軍事組織「フィリピン新人民軍」の「フロント」(前線)との指定を受けたことに重大な懸念を表明、警告した。
「現在のフィリピン政治の文脈では、このような『レッテル貼り』は事実上、治安部隊や民兵による嫌がらせや攻撃に青信号を与える。フィリピン教会協議会は、麻薬運搬者や使用者に軍などが不法な殺害をしても完全な免責を与えるロドリゴ・ドゥテルテ大統領の『麻薬撲滅戦争』に一貫して反対している」と指摘する。
トヴェイト氏はまた「フィリピン教会協議会は、貧しい人々、先住民、および他の多くの疎外された弱者グループの権利を一貫して擁護してきた。教会の監督や聖職者、信徒は、他の多くの人権擁護家と同様、すでに報復標的にされ、逮捕、脅迫されている」と述べた。
トヴェイト氏は「フィリピン教会協議会に対する告発をWCCは強く拒否し、愛する人を失って悲しみ、次の犠牲者になることを恐れつつ生きている人々と連帯している。薬物との戦争を終わらせ、超法規的殺害を行った人々に責任を負わせる措置を講じ、すべての人々の人権と平等に神から与えられた尊厳を尊重し保護することをフィリピン政府に要求する」と述べている。