聖書はどう読んだらいいか。
読み方の初歩を幾つか並べておきます。
まず、お魚を食べるように読みましょう。お魚にはおいしい身の部分もあり、臓物もあり、骨や鰭やうろこもあります。臓物や鰭、うろこは食べにくいし、おいしくもありません。だから、少なくとも初めのうちは、そうした部分をよけて身の部分をえり分けて食べればいいわけです。例えば、興味あるストーリの部分とか慰めに満ちた詩の部分とかです。
ただし、贓物や骨の部分が不要というわけではありません。きちんと骨格を維持したり何らかの役目を果たしているのです。例えば、歴史的な事柄とか系図とか律法の詳しい規定とかはストーリーや教えなどの土台になっているので不要ということでは決してありません。ただ、初めは読まなくていいということです。
次に、聖書は文脈に従って、文字どおりの意味を読むことが大切です。著者が言おうとしていることを汲み取るように心掛けて読みましょう。
ただし、聖書には、譬(たと)えとか型とか象徴とか特殊な表現方法がふんだんに採り入れられていますから、読んでいる箇所にそのようなものがあるときはそのようなものとして解釈することが大切です。
詳しい記事以外に、総括記事や拡張記事もあるので、それが重複記事だと間違わないことも必要です。
分からない箇所に出合ったときは、そこで止まってしまうことなく、いずれ分かるだろうと考えて、そこはそのままにして先へ行くようにすればいいでしょう。
気に入ったところ、感銘を受けたところなどは積極的に傍線を引いていくのも、覚えやすくするためにいいのではないでしょうか。
旧約聖書は、神の民族イスラエルの歩みを中心としているので、あなたも神の民の一人となったつもりで、読めばいいのです。“聖書を読む会” などで一緒に読めば読み方が分かり、興味が倍増するでしょう。
ただし、家庭へ戸別訪問してくる人が「一緒に読みましょう!」と誘いかけてくる場合があります。これは、“エホバの証人” というグループの人で、カルトですから、これには応じないようにしましょう。いつの間にか、彼ら独特の教理による読み方になってしまい、それに慣れると抜けられなくなります。危険ですから断りましょう。
キリスト教会では、初心者向けの会とか、読み会があるので、ご相談するといいでしょう。
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