世界福音同盟(WEA)は4日、「迫害下にある教会のための国際祈祷日」(IDOP:International Day of Prayer for the Persecuted Church)への参加を呼びかけるため、同ウェブサイトに関連情報を掲載した。IDOPはWEAなどが提唱する世界各国の迫害下にあるキリスト者のために祈る日で、毎年11月の第2・3日曜日が指定される。今年は11月9日、16日。
今年で13回目を迎えるIDOPは、「火を通して洗練される」をテーマに行なわれる。IDOPコーディネーターのヨハン・キャンデリン氏(WEA信教の自由委員会委員長)は、「11月9日から始まるこの(祈りの)グループは世界で最も大きな祈りの輪となるかもしれません。今日、2億人以上のキリスト者が十分な信教の自由を受けていません。我々ができることの中で最も小さなことは、実は最も大きなことであり、それは祈りです」と、祈りの重要性を強調し、この祈りの輪に参加するよう呼びかけている。
IDOPはWEA信教の自由委員会のほか、同委を支援する「殉教者の声」「オープン・ドアーズ」「ゴスペル・フォー・アジア」などのキリスト教団体が共同で提唱。WEAのウェブサイトでは、「一説によると、1世紀から19世紀までに殉教したキリスト者をすべて合わせた数よりも、より多くのキリスト者がこの20世紀に殉教しているという」「世界80カ国で2億人以上のキリスト者が、その信仰の故に迫害を受けている」と、迫害が過去のものではなく、現代においてより深刻な問題であることを訴えている。
キャンデリン氏は今年のテーマについて、「主の子とされた者が迫害の火による精錬の道に入って行くとき、彼らはより純粋なより深い信仰と、より偉大な強さを持って、よりキリストを中心とし、より一つになってその道から出てくることになる。だから、今迫害を受けている人々は、自らが聖められる道のりに希望を見据えることで励ましを受けることができる。そして、彼らのために祈る人々は、繁栄よりも聖化をより尊いものとして位置づけることができる」と説明する。
今年の祈祷課題には、迫害に処せられている36カ国のキリスト教指導者46人のため項目や、またその他多くの祈りの課題が含まれており、IDOPのウェブサイトで閲覧できる。携帯電話でも、専用ウェブサイトから閲覧可能。
WEA国際ディレクターのジェフ・トゥニクリフ氏は、「IDOPは世界中の教会にとって、キリストに従う道を探しながら苦難を受けている各国の兄弟姉妹の尊厳を代弁するための重要な機会です。私は、IDOPに参加するよう全ての教会に強く勧めます。それは人生を変えるような出来事となるでしょう」と語った。