米国の海外へ向けたキリスト教宣教の役割を見直す会議が米テキサス州ダラスで開催され、世界各国のキリスト教指導者ら数千人が出席した。会議では、依然として米国からの支援を必要としながらも、宣教における指導的役割を現地人に移行するよう求める声が相次いだ。
「世界宣教における米国教会の役割の変化」を主題に9月22日から23日まで行われた北米牧会者会議には、アフリカやアジア、東欧、南米など様々な地域から多数のキリスト教関係者が参加した。
アフリカ国家自発運動(MANI)の大陸ディレクターであるルーベン・エズマドゥ氏(ナイジェリア)は会議の中で、米国のキリスト者らは15年から20年前、自国の教会の仕組みを南半球の教会にも適応しようとしたが機能しなかったと指摘。米国の教会は、他の文化の成熟とその知力を認め、自らは支援的役割に徹し、アフリカ人にその指導的役割を任せてほしいと語った。
世界福音同盟(WEA)宣教委員会副委員長のデイビット・ルイス氏(グアテマラ)も同様に、南米のキリスト者は西欧のキリスト者からないがしろにされている、あるいは見落とされていると感じていると語り、南米のキリスト者は西欧側のより大きな「謙遜」を見たいとし、南米が持つ可能性を認めて欲しいと語った。
今回の会議は、2010年10月に南アフリカのケープタウンで開催される第3回ローザンヌ世界宣教会議を意識したもので、今後も同様の会議が世界各地で開催される予定。