東京基督教大学(TCU、千葉県印西市、山口陽一学長)は5日、文部科学省が公表する「平成33(2021)年度大学入学者選抜実施要項の見直しに係る予告」に基づく、同年度からの入試の変更点を大学のホームページで発表した。一般入試を廃止し、総合型選抜(AO入試)に統合するほか、社会人特別選抜を廃止して、シニア入学者・編入学者選抜を新設するなどする。
文科省は大学入学者選抜実施要項の見直しで、現行の「一般入試」「AO入試」「推薦入試」の見直しを掲げており、21年度から呼称が「一般選抜」「総合型選抜」「学校推薦型選抜」に変更される。
TCUではこのうち、「一般入試」については変更後の「一般選抜」も21年度以降は実施せず、現行のAO入試に相当する「総合型選抜」に統合する。これまで一般入試は2期、AO入試は2回受け付けていたが、統合後の総合型選抜は4回実施することで対応する。編入学者選抜においても、これまでは一般方式とAO方式を設けていたが、総合型方式に一本化する。
この他、英語で授業を受けられる「ACTS-ES(アジア神学コース)」の入学者・編入学者選抜は、秋季入学者選抜・編入学者選抜に統合する。また、社会人特別選抜は廃止し、シニア入学者・編入学者選抜を新設する。
文科省は今回の見直しで、「学力の3要素」(「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」)を多面的に評価する入試への転換を掲げている。TCUはこの方針について、開学以来すべての入試で時間をかけて個別面接を実施してきた伝統を今後も守り、引き続きすべての入試で個別面接を実施し、学力の3要素を多面的に評価するとしている。
<21年度入試からの変更点>
- 一般入試(2期) → 廃止(総合型選抜に統合)
- AO入試(2回) → 総合型選抜(4回)
- 推薦入試(公募制、指定校制) → 学校推薦型選抜(同)
- ACTS-ES Program 入学者・編入学者選抜 → 秋季入学者・編入学者選抜に統合
- 編入学者選抜(一般方式、AO方式) → 編入学者選抜(総合型方式)
なお、発表内容は予告であり、今後変更する場合もあるという。変更がある場合は、大学のホームページで発表するとしている。
TCUはまた、現行のカリキュラムの設計を踏まえ、下記の入試・特別選抜を20年度から廃止することも発表した。現行のカリキュラムは、日本語で学ぶ学生は春季入学から、英語で学ぶ学生は秋季入学から授業を受けるのに適した設計になっており、その他の時期における入試や特別選抜を廃止することに決めたという。
<20年度から廃止される入試・特別選抜>
- ACTS-ES Program 入学者選抜(春季入学)
- 帰国学生特別選抜(秋季入学)
- 夏期卒業者特別選抜(秋季入学)