107人の犠牲者を出したJR福知山線脱線事故の現場から約1キロにある聖トマス大(兵庫県尼崎市)は11日、事故や病気などで愛する人を失った遺族らへの心のケア(グリーフケア)に関する国内初の研究機関「日本グリーフケア研究所」を来年4月に設立すると発表した。所長には同大客員教授の高木慶子さん、名誉所長に聖路加国際病院理事長の日野原重明さんが内定している。
同大は昨年10月から、愛する人の死との向き合い方について学ぶ公開講座を開いてきたが、さらに学びを深めたいとの遺族からの要望が多く寄せられ、研究所の設立を決めた。
研究所では、主に社会人を対象とした専門資格「グリーフケアワーカー」の養成や、一般向けの公開講座、カウンセリングなどを実施する予定。