映画「神様にインタビュー」(原題:An Interview With God)が20日から22日までの3日間、米国各地の劇場で公開される。やり手ジャーナリストのポール・アシェルが、神を自称する男性にインタビューをし、自分の人生と信仰に少なからぬ問題点があることに気付いていく姿を描く。
アカデミー賞ノミネート俳優のデビッド・ストラザーン(「グッドナイト&グッドラック」)が神役を演じ、「パイレーツ・オブ・カリビアン / 最後の海賊」出演俳優のブレントン・スウェイツがポール・アシェル役を演じる。
クリスチャンポスト(CP)は、本作を手掛けたキリスト教映画製作会社「ギビング・フィルムズ」の製作担当副主任で共同プロデューサーのハリソン・パウエル氏にインタビューを行った。パウエル氏は、人々が信仰の旅路で実際に陥る葛藤を垣間見せてくれる作品だとし、映画に込めた思いを語ってくれた。
◇
CP:本作の脚本を読んで映画を手掛けようと思った理由は何ですか。
パウエル:私たちの使命は、映画製作のための資金援助と映画のプロデュースを通じて、信仰に関する対話を引き出し、人々を楽しませることです。この脚本はそれを見事にやってのけました。私自身、次に何が起こるのだろうかと期待しながらページをめくり続けました。それと同時に自分の信仰を見つめ直し、「(自分だったら)神にどんなことを尋ねるだろうか」と自問しました。ご覧になる方々も(主人公のポール・アシェルと)同じような疑問を持つのではないかと思っています。この映画から慰めと励ましを受けていただいて、ご自分の疑問について周囲の方々と話し合っていただけたらと願っています。
CP:もし神にインタビューする機会が与えられたとしたら、どんな質問をされますか。3つ挙げてください。
パウエル:「神様はどんなことに心を痛めますか」「人間以外の被造物で、神様が最も満足しているものは何ですか」「キリストの死によって救いのために十分な犠牲が払われたのであれば、なぜキリストを信じる信仰を持つ必要があるのでしょうか」
CP:ポールが神に対する内なる葛藤を持つ場面を描いた理由は何ですか。
パウエル:信仰の旅路のある時点において、私たちの多くは神に対して葛藤を持つと思います。ご指摘の場面によって、観客はそのことに気付くことになると思います。それによってお互いの共感が得られればと期待しています。
CP:ポール・アシェルはクリスチャンですが、神と話す方法を知りませんでした。映画の中でそれ(神との対話法)を模索することに込めたメッセージは何ですか。
パウエル:自分を含め、多くのクリスチャンはとても忙しいため、対話には「話す」と「聞く」の2つの要素が必要であることを忘れています。周りや目先のことに気が取られ、耳を傾けることを忘れがちになるのです。ポールの生活にもそれがあるのを見ることで、私たちに気付きが与えられるのです。
CP:デビッド・ストラザーンを神役に選んだ理由は何でしょうか。
パウエル:デビッドは素晴らしい役者です。20ページにわたる台詞を暗記できるばかりでなく、親近感を感じさせながらも神秘的で、機知に富みつつも誠実という素晴らしさを兼ね備えているのです。
CP:今回の撮影で体験したことから、個人的な証しをしてくれた出演者はいましたか。
パウエル:霊的にいかなる段階にいるかにかかわらず、出演者の多くが信仰や神に関する疑問を安心して話題にできたと思います。
CP:ギビング・フィルムズは複数の慈善団体を経済的に支援していますが、この映画によって恩恵を受けるのはどの団体でしょうか。
パウエル:ギビング・フィルムズの資金提供者が里親の下で育ったため、当社は映画の興行収益の一部を慈善団体に寄付することで子どもたちの生活を支援しています。寄付は「フェイス・ブリッジ」(英語)や「キリスト教孤児同盟」(英語)、「雨の日の日差し」(英語)などに行っています。
CP:「神様にインタビュー」を通してどんなメッセージが伝わることを期待していますか。
パウエル:映画を観られた皆さんが劇場を後にする際に、皆さんに向けられた神の愛に気付いていただきたいと思っています。神はすべての人を愛していますから、神が立ち入ることのできない疑問や、答えることができない質問は存在しません。また疑問を持ったからといって、私たちに向けられた神の愛が変わることもありません。映画をご覧になった方々が励ましを受けて、人生の難問について語り合っていただければと思っています。
■ 「神様にインタビュー」予告編(英語)
■ 「神様にインタビュー」公式サイト(英語)