日本聖公会エキュメニズム委員会(西原廉太委員長)と、日本福音ルーテル教会(JELC)エキュメニズム委員会(大柴譲治委員長)は、ペンテコステ(聖霊降誕祭)の20日、黙想集『神の恵みによる解放―聖公会・ルーテルの黙想』を共同で出版する。JELCがニュースブログで17日に発表した。
本書は宗教改革500年の2017年、聖公会の世界共同体である「アングリカン・コミュニオン」(全世界聖公会)とルーテル世界連盟(LWF)による「聖公会・ルーテル調整国際委員会」(ALICC)が作成した。世界中に広がる聖公会とルーテル教会の教会員ら42人に執筆を依頼し、それぞれが6週間にわたる黙想の1日分を担当している。
各日の黙想は、1)聖公会またはルーテル教会の伝統的文書からの引用、2)聖書本文、3)黙想文の3つのパートで構成される。伝統的文書は、聖公会の『祈祷書』やマルティン・ルターの『キリスト者の自由』(1520年)など、主に宗教改革後のものが選ばれている。
日本では数十年にわたる対話と協働を続けてきた日本聖公会とJELCが、宗教改革500年の共同事業として、原書『Librated by God's Grace: Anglican-Lutheran Reflections』の翻訳を行い、今回の出版に至った。翻訳は両教会から5人ずつ選出された翻訳委員が行った。
「個人で、それぞれの教会で、またエキュメニカルな交わりの場で、『キリスト者としてこの世界で生きる』ことを考えるのにふさわしい内容」だという。
無料で自由にダウンロードできるPDF版と、1冊300円(送料・手数料)の書籍版(A5版、152ページ)の2タイプで提供される。書籍版は聖公書店(埼玉県狭山市)で6月上旬から取り扱う予定で、郵便、電話、FAX、電子メールのいずれかで注文を受け付ける。詳細はこちらを。