【カンタベリー(英)=ENI・CJC】(トレバー・グランディ記)数千人の巡礼者を、ルルドやファティマや、ヨルダン、エジプトなどの聖地に毎年送り出す英国の旅行会社は、燃料価格高騰、国際的な信用不安などで、旅行を計画中の人が2009年には慎重になるのではないか、と見ている。
ケント州バローグリーンのタンニー・ツアー社のジョン・タンニー氏はENI通信に、「今年はルルド巡礼のキャンセルは多くなかったが、来年は努力しなければ」と言う。「今年は特によかった。1858年に羊飼いの少女が聖母マリアを見たとして有名になったフランスのルルドには7月8000人以上を送った。しかし燃料追加料金の引き上げがあり、8%値上げしなければならない」のだ。
教皇ベネディクト十六世は、9月13〜15日に顕現150周年を祝福するためルルドを訪問することを計画で、12日にフランス到着の予定。
英国では毎年20万人が巡礼に出かける。ルルドに団体旅行する人も3万人いる。タンニー社は2万人をルルドに送り出す最大手だ。
8月初めの報道では、数万人の観光客が高額の追加料金請求を受けたと言い、さらなる引き上げが打撃となるのは必至だ。
マンチェスターの旅行会社は「聖地への2グループが今キャンセルして来たし、米国でも巡礼中止が続出しているそうだ。このままでは値下げ競争が始まる」と語った。