日本語の漢字は、使い分けることで微妙なニュアンスの違いを表現できます。「許しの愛」は、「許容や妥協」が含まれます。私たち人間はこれが限界です。しかし、「赦(ゆる)しの愛」は、「いっさい根に持たない」ものです。
無理に人を許そうとしても、ストレスを生じさせてしまいます。また、人を許せないまま我慢したり、ごまかしていると、感情が強い憎しみに変わり、心の奥に潜り込んでトラウマになる恐れがあります。すると、許せない相手と似た人を許せなくなり、毛嫌いしたり、過剰反応して、心が窮屈になります。
許せないときには、無理に許そうとしたり、我慢したり、ごまかすのではなく、相手とのコミュニケーションを深めるきっかけと考えて、素直に、かつ冷静に、自分の気持ちを伝えてみましょう。自分が傷ついたことを説明し、相手の話をじっくり聞いてみてください。折り合うことは難しいかもしれませんが、大切なことは、お互いの立場の違いを理解することです。
理解することが、相手を許す第一歩につながっていきます。相手の生い立ちや、相手の置かれている状況を知るときに、責める気持ちが理解する気持ちに変わり、許す気持ちに変わっていきます。さらに、「許し」が「赦し」に変わるためには、神に祈って、自分の傷ついたことを説明し、神の話をじっくり聞いてみてください。
きっと、あなたが誰かからされて傷ついたよりも、はるかに大きな罪を犯し、神様を傷つけていたことに気が付くでしょう。そして神様が、あなたの罪をキリストの十字架によって完全に赦してくださっていることを知ったときに、あなたの傷は癒やされていき、人を赦す奇跡が起こり始めます。
「許し」も「赦し」も愛です。愛には犠牲と痛みが伴います。しかし、その愛はあなたの心を解放し、癒やし、涙が笑いに、憎しみが好意に変わり、あなたを幸せにします。「許す愛、赦す愛」は、あなた自身とあなたの人生を祝福します。
クリスマスの時期になりました。毎年この時期になると、寒さが厳しくなります。そんな時だからこそ「許し」と「赦し」について共に考え、実践して心を温めていきたいですね。今日も祝福がありますように。
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