九州地方北部を襲った集中豪雨から2カ月がたった。死者30人、今もなお行方が分からない人もいる。集中的な豪雨が降り続き、土砂崩れや河川の氾濫によって家を失った人もいた。そうした被災地にあって復興支援活動を行っている九州キリスト災害支援センター(九キ災)の竹崎光則牧師(日本イエス・キリスト教団日田福音キリスト教会)に話を聞いた。
九キ災の1日は、賛美と御言葉、そして祈りから始まる。集中豪雨以降、今回、被災した地域を支援するために新たに立ち上げられた日田ベースでは、全国各地から集まったボランティアによる土砂のかきだしなどを中心とした支援活動を行ってきた。これまで道路が寸断されて車両が進入できず、復興作業も思うように進まなかったが、3日前からはようやく道がつながり、今まで手を付けることができなかった地区での活動も始まった。
竹崎牧師は言う。
「ボランティアで来てくださる方々は、9割くらいはクリスチャンのようです。しかし、クリスチャンか、そうでないか、またクリスチャンでも、どこの教団のどこの教会かなんてことは聞くことはありません。皆さん、神様が集めてくださった大切な人々ですから」
9月に入ってからは暑さは落ち着いてきたものの、先月までは真夏の太陽が照りつける中での作業が続き、「暑さと泥との戦いだった」という。韓国や香港などから来た外国人ボランティアは、日本特有の湿気を帯びた暑さと旅の疲れなども重なり、体調を崩す人もいた。しかし、大きな事故やケガからは守られてきた。
8月末には、日田ベースに宿泊できる限界を大幅に超えたボランティアが来たこともあった。どうしたらよいかと考えていたところ、地元の役場が快く2つの公民館を九キ災のボランティアのために開放してくれたという。
「2つ貸してくださったことで、男女に分けて宿泊することができました。朝は、60人が共に賛美をして、メッセージを聞き、祈りました。その土地には、教会が1つもありません。おそらく、その地に賛美が響き、御言葉が語られたのは、初めてだったのではないでしょうか。そう考えていたら、いつか主がこの土地にも教会を建ててくださり、御言葉が継続的に語られるようになるのではと思いました。私たちの目的は、イエス様の愛を届けることです。今、私たちがしているのは、種まきの前の土壌作り。その土壌にいつか種がまかれることを祈っているのです」
被災地での活動は、地域のボランティアリーダーの指示に従って行われる。中には、大切な人を失って傷心の中にある人に出会うこともある。しかし、そこで自分たちの信仰を押し付けるようなことはしない。その人のために祈り、寄り添うのだという。
先日、九キ災では、熊本震災以来、長期でボランティアに入っている人が信仰告白をした。1年半の活動の中で、信仰の初穂となった。
竹崎牧師は次のような祈りのリクエストを挙げた。
「まず、イエス様の愛を地域一帯に伝えることができるように。私たちの一番の目的ですから。次に、今後さらに過酷になると予想される作業を支えてくれるボランティアの方々のために。神様が時にかなったボランティアを現地に送ってくださいますように」
ボランティアの募集など、詳しくは問い合わせを。また、九キ災では献金の受付も継続して行っている。振込先は次の通り。
■ ゆうちょ銀行
【記号】17410 【番号】89238981
九州キリスト災害支援センター
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