ブッシュ米大統領が8月から始まる北京五輪に合わせて訪中する際、「信教の自由」に対する信念を目に見える形で示すため、中国で影響力を持つキリスト教会幹部との面会を検討していることが24日に分かった。共同通信が伝えた。
大統領が8月8日の五輪開会式出席を決めたことに対し、中国の人権・宗教政策を抑圧的だと批判する米議会・対中強硬派などは厳しい視線を向けている。面会には、中国における「信教の自由」の拡大を後押しすると同時に、米国内の政府批判を和らげる狙いがあると見られている。
同通信が関係筋の情報として伝えたところによると、大統領が面会を検討しているのは自らと同じプロテスタント教会の幹部。中国には政府の統制下に置かれる公認教会と、非公認のいわゆる「地下教会」が存在するが、同幹部は公認教会の所属。
大統領は今月14日の演説で中国、北朝鮮など信教の自由が制限されている8カ国に対し改善を促し、「地下教会」の信者にも敬意を表した。
中国国内のキリスト教徒増加は著しく、今月には米紙「シカゴ・トリビューン」が中国のキリスト教徒が7000万人を突破し、中国共産党員にも匹敵する勢いなどと伝えている。