米国の大衆伝道者グレッグ・ローリー牧師(64)による伝道集会「ハーベスト・アメリカ」が今月11日、米アリゾナ州のフェニックス大学スタジアムで開催され、約3万8千人が参加した。集会の様子はインターネットでも配信され、83カ国から4万2千人余りがオンラインで参加。さらに全米3758カ所にホスト会場が設置された。
ローリー氏は、スタジアムに集まった4万人近い聴衆を前に、放蕩(ほうとう)息子の例えから語り、多くの人が持つイメージとは異なり、神の実像は愛なる父であることが、この例えから分かると語った。
ローリー氏は、神について誤ったイメージを持つ人が大勢おり、特にイエス・キリストについては、犬に命令を下す人間のような厳しいイメージを持っている人がいるとし、「これほど事実からかけ離れたことはありません」と語った。
また、天国や地獄に関しても触れ、「悪人であったとしても、天国に行くことはできます」と強調。天国は善人のためにあるのではなく、「罪を赦(ゆる)された人たちのためにあるのです」と力を込めた。「神は相対評価で人を見ない」と言い、1つの罪を犯しただけでも人は天国に入れず、善人であっても地獄に行くことはあり得ると続けた。
しかしローリー氏は、「神は、ご自分の似姿に造られた人間が、地獄で永遠に過ごすことを望んでいない」「地獄は悪魔と堕天使のために造られたものだ」と強調した。
ローリー氏は、クリスチャン・ホームではない自出についても触れた。母親は、極度のアルコール中毒で、7回も結婚歴があった。ローリー氏自身は、生物学上の父親をまったく知らない。10代の頃に学校で問題を起こし始め、LSD(合成麻薬)などを使い、毎日、大麻を吸っていた時期もあったという。
しかし、そんなローリー氏は青年期に「ジーザス・ムーブメント」(1960〜70年代に米西海岸で起こり、欧米に拡大した運動)を経験し、17歳の時、ジーザス・ムーブメントの代表的伝道者ロニー・フリスビー(1949〜93)の影響で救われる。フリスビーが、人はイエスの味方になるか敵になるかのどちらかだと語るのを聞き、自身がイエスの味方でないことを知ったローリー氏は、罪の中でイエスに敵対していることが嫌になり、人生を主にささげる決意をしたのだった。
「罪は初めのうちは楽しい。罪は自由を約束するが、やがて奴隷にさせられる」とローリー氏。「罪は成功を約束しますが、いつか失敗をもたらします。罪は命を約束しますが、実際は死をもたらします」。ローリー氏は、罪は神にしか埋められない空洞を埋めようとすると語った。
「あなたは今、自分には神が必要だと認めたのです」「あなたは神の元に来る必要があり、神はあなたの人生を清めてくださるのです」。ローリー氏の呼び掛けに応じ、この日、スタジアムでは2904人が、オンライン視聴者では494人がイエス・キリストに従う決意を表明した。
集会には、多くの有名なクリスチャン・バンドやTVスターも登場した。その中には、地元アリゾナ州出身のニード・トゥー・ブリーズのほか、マーシー・ミー、ブレンリー・ブラウン、グレンデールらがいる。また、全米規模で行われるアイドルオーディション番組「アメリカン・アイドル」の優勝者ジョーダン・スパークスさんも、ローリー氏と共に舞台に立ち、キリストに再献身した経緯を語った。