カナダ・メソジスト婦人伝道会を開学のルーツとする静岡英和学院大学・静岡英和学院大学短期大学部(静岡市)と山梨英和大学(山梨県甲府市)、東洋英和女学院大学(神奈川県横浜市)が8日、包括連携に関する協定を締結した。各大学の学長および関係者10人が出席し、静岡英和学院大学(静岡市)で締結式が行われた。大学間協定の中でも、起源をベースにして、地域をまたいでの大学間協定は大変珍しく、今後さまざまな先進的取り組みを実施することが期待される。
3大学は、毎年度開催している「3英和(法人)懇談会」の中で大学分団協議の場を持ち、ルーツを共にする3大学連携についての可能性を模索してきた。それを踏まえ、学生や教職員の交流および研修を具体的連携事項として正式に協定を締結し、相互のさらなる活性化、発展を図っていくことになった。
東洋英和女学院は1884年、カナダ・メソジスト婦人伝道会から派遣された宣教師マーサ・J・カートメルによって設立された。2014年のNHK連続テレビ小説「花子とアン」で「私立修和女学校」として描かれたことでも有名だ。静岡英和学院は87年、カナダ・メソジスト婦人伝道会の宣教師M・J・カニンガムを初代校長として創立し、91年からその経営を同伝道会が引き受けた。そして89年には山梨英和学院が、やはりカナダ・メソジスト婦人伝道会に教育実務を委託して設立された。
協定の具体的な連携事項として、▽高等教育および諸活動に対する連携、▽学生の交流、▽教職員の交流および研修、▽その他、3英和大学が必要と認める事業を挙げる。締結式の中で静岡英和学院大学の柴田敏学長は、「ルーツを同じくする3大学での結び付きを強め、さらなる教育の充実を図っていきたい」と話した。