【CJC=東京】英国国教会(聖公会)で指導的な立場にある主教が、同性愛司祭と女性主教問題で聖公会共同体が分裂の危機にさらされていることをめぐってバチカン(ローマ教皇庁)当局者と極秘に会談した、と英紙『サンデー・テレグラフ』が報じた。
会談のニュースは、7月7日の英国国教会総会で、女性主教に反対する教区や聖職者の処遇に関し態度決定が行なわれる直前に伝えられた。
カンタベリー大主教も同紙報道で初めて会談について知った模様で、英国国教会は会談について確認したり否定することはしないと見られる。
英国国教会の報道担当は「総会前にインターネットや新聞で行われたお話の一つに過ぎない。この問題は結局は総会でしか決められない」と語った。
保守派主教グループは、英国国教会の自由主義的な指向に失望し、その将来に懸念を抱いていると言う。バチカンで行われた教理省関係者との会談がローマ・カトリック教会と、より密接な結びつきを築こうとする試みの一部と『サンデー・テレグラフ』は報じた。ただ主教の名前を同紙は把握しているものの、情報提供が匿名を条件に行われたとして、紙面では報じていない。
女性主教に反対する教区に対し何らかの配慮がなされない限り、英国国教会を離脱する用意がある、とカンタベリー大主教に書簡を送った聖職者は600人に上っている。