ノンクリスチャンがもつキリスト教会に対するイメージとはどういうものなのか。それほど高尚な存在として認識されているわけではなく、多くの人々は、「ひとつ」というよりは「分裂している」と見るのではないか――。
米国最大規模の教会の一つ、オクラホマ州エドモンドにあるライフチャーチTVは今月の第一週末から、4週間にわたる祈祷運動「One Prayer」を始めた。すでに同運動が始まって3週間目に突入したが、世界中から多くのクリスチャンが参加。現在、約1600教会、実に93万人以上のクリスチャンが参加する巨大な祈りの波となっている。
礼拝出席者獲得のために競争し、礼拝の形式で言い争う教会。そして、世界中で増える「教派」の数。神がご自身の教会、世界中のすべての教会を見られて一体、「なぜ、あなたたちは一緒になれないのか」「なぜ、我が子イエスが『父よ、彼らをひとつにしてください』と祈るとき、あなたがたはそのように分裂するのか」と問わないだろうか。ライフチャーチTV主任牧師のクレイグ・グローシェル氏は語る。
この祈祷運動のテーマフレーズは、「もし、神が教会のために祈る祈りひとつに答えてくれるとしたら、あなたは何を祈るか」。同運動を主導するグローシェル氏の「ひとつの祈り(One Prayer)」は、「我々をひとつにしてください」だ。
「もし、世界中に存在する教会としての我々が、イエスが『父よ、彼らをひとつにしてください』と祈るとき、その祈りの答えになっていたのであればどうだったろうか」。祈祷運動が「一致」への情熱よりはむしろ、「悔い改め」の思いから生じたものだとグローシェル氏は説明する。
一致は、「ひとつの敵」を認識することから始まる。敵は、それぞれの教会やまたは他教派の中にあるのではなく、サタンだ。ひとつの心、ひとつの目的を持つとき、クリスチャンが一致するための手助けになるとグローシェル氏は語る。
世界中の教会が一致し、神がそれぞれに与えてくださった富すべてがひとつになるとき、一体何が起こるであろうか――。
「餓死はなくなり、すべての人々が飲める水を手にし、貧困は根絶、そして世界はイエスの名を知るだけではなく、我々がひとつになるのであればイエスを見るようになるであろう」。「日曜日を迎えるごとに人々はイエスに従う者たちを見て、イエスの栄光、力、愛を知るようになり、世界は今までにない礼拝をささげるようになるであろう」。グローシェル氏は一致がもたらす力を強調した。
「One Prayer」では、専用サイト(http://www.oneprayer.com)を立ち上げ、参加者がそれぞれの祈り、思いを互いに分かち合えるようになっている。また、参加する教会のうち約60人の牧師たちによるメッセージが映像を通して共有され、各教会の「ひとつの祈り」が紹介される。さらに期間中は、カンボジア、インド、スーダン、中国といった教会を立ち上げるのに困難な地域で、500教会立ち上げを目標とした特別支援の献金も募るようになっている。