米国人の約6割が毎日欠かさず祈りをささげているという結果が23日、米国人の宗教に関する意識調査で明らかになった。AFP通信が伝えた。調査によれば、約2割の人が少なくとも週に1回は「神が祈りに答えてくれる」と回答したという。
調査は、「宗教と国民生活に関するピュー・フォーラム」が成人3万5000人を対象に行った。調査によれば、7割以上の米国人が奇跡や天国の存在を信じており、地獄を信じている人も約6割に上った。また、毎日祈るとした人のうち約3割は、最低でも月に1回は神が祈りに答えてくれると回答。さらに、神の存在を信じるとした人は9割以上に上った。
しかし、調査を行ったグレッグ・スミス氏は同通信に対して、「神の存在の信じ方には大きな違いがある」と指摘した。神を信じる人の約6割は、神が人間と関係を結ぶことのできる人格的存在としてとらえているのに対して、ユダヤ教徒やヒンズー教徒などを中心とした2割強の人々は、神を非人間的存在としてとらえていると語った。
一方、米国と同じくキリスト教国である英国では、英国人2000人を対象に行われた調査によると、半数以上が、キリスト教が1世紀以内に英国から消滅するとしていることが明らかになっている。また、約4割が今後もキリスト教徒であることを選ぶというものの、そのほぼ同数が「とにかく宗教をしたくない」と回答したという。
クリスチャン人口が1%未満だとされている日本では、今年5月に読売新聞社が行った調査によれば、特定の宗教を信じていないとする人が7割以上に上っている。しかし、半数以上が、自然の中に人間の力を超えた何かを感じると答えている。