久留米越冬活動の会(代表: 吉田晃児バプテスト久留米荒木教会牧師)の会は91年から10年以上にわたって福岡県久留米市内で野宿生活を強いられているホームレスを支援しきた。日本バプテスト連盟、日本キリスト教会、日本基督教団、聖公会、カトリックなどの超教派的なキリスト者の集まりに加え、仏教や一般市民も参加して現在は15名から20名程度で活動している。
この会はもともと1990年、久留米市内で起こった出野宿者同士の殺人事件がきっかけであった。その事件の被告を福岡の野宿者たちが支援し久留米の人たちにも聞き取り活動を行った。結局被告が死亡したため裁判自体は打ち切りとなったが、そのときに久留米にも多くの野宿者がいることに気づいたことがこの会を始めるきっかけとなったという。
12月から3月の冬の間は毎週火曜日に、そして4月から11月までの間は第二、第四火曜日に午後8時から、久留米市の小頭町公園でホームレスの人に食べ物や衣類を配ったり、相談に乗ったりといった活動をしている。
代表の吉田牧師によると、始めたころは20人程度のホームレスであったが、不況の影響で今ではその4倍80人程度に達するという。ホームレスに対する偏見は今でもあるが、みなが好きでホームレスになったのではなく、リストラ、病気、怪我など致し方なくなった人たちも多く、その85パーセントは自立して働きたいという思いを持っているという。
そのような人たちの社会復帰を助けながら、これを通して会話のきっかけにもなり、また凍死や人権侵害を未然に防止することにもなると10年以上にわたって活動が続けられてきたのである。吉田牧師はこれまで無力感を感じながらもやってきたが、昨年には支援法も成立し、最近は医療的な援助も受けられるようになり、これからだという気持ちがあり、このような集まりが早くなくなるようにがんばっていきたいと語った。
会の資金は社会福祉協議会からの援助のほかはすべてカンパでまかなわれており、一般にも広く援助を呼びかけている。年会費2000円の賛助会員のほか、自由カンパや食材、衣類、毛布、薬剤等の物資の援助、また炊き出しの手伝いなども随時受け付けている。会の詳しい活動や援助についての問い合わせは下記まで。
久留米越冬活動の会
代表 吉田晃児 (バプテスト久留米荒木教会牧師) 0942-27-0116
事務局 松藤一作 (バプテスト久留米教会牧師) 0942-35-1960