【CJC=東京】オランダで救世軍の「ボシャルト少佐」として有名なアリダ・マルガレータ・ボシャルト大佐補(1913年6月8日〜2007年6月25日)が『オランダ郵便』(TNT)記念切手に採用され、9枚セットのシートとして売り出された。1枚44ユーロ・セントでいずれも救世軍の制帽を着用した姿が写真やイラストで表現されている。
大佐補は1934年に救世軍に加わり、第二次大戦後はアムステルダムの「赤線地区」で売春女性の救済に当たるなど、貧困者や麻薬患者など弱者救援に94歳で死ぬまで救世軍で活動した。大佐補に昇進してからも「少佐」と言えば彼女を指すほどに親しまれた。
『オランダ郵便』は、記念切手入りの特製パンフレットも作成、売り出した。大佐補の写真も多数収録されている。履歴はオランダ語の他、英語でも掲載されている。表紙も2言語で「神に仕えるのは人に仕えること、人に仕えるのは神に仕えること」という言葉が記されている。
大佐補は生涯に多数の賞を受けているが、その中で、イスラエルのホロコースト博物館から、戦争中にユダヤ人の子どもを、自転車に乗せて隠れ家に連れて行くなどで救助したことで「国家間の公正」賞を得ている。