英日曜紙「サンデー・タイムズ」によると、英国国教会の主教らが、同性愛の聖職者に独身を誓うことを今後は求めない方向で話を進めている。
現行の規則では、性的少数者(LGBT)の聖職者は、たとえ長期にわたり同性とパートナー関係にあったとしても、教会内で新しい役割を求めるか、あるいはより高い職位を求めるときには、性的に純潔であることを約束しなければならない。しかし、同紙が22日に伝えたところによると、同教会の主教らは、2月に開催される総会で、この要求を取り除く議案を提出する考えだという。
同教会ではこれまでのところ、同性愛の聖職者は、性交渉は異性婚においてのみであるべきという教会の教えを忠実に守ることが求められているが、議案が承認されれば、今後はこの点について問われなくなる。
英日曜紙「メール・オン・サンデー」も昨年12月、同様の内容を伝えている。
総会に提出される議案の内容については、同性愛のキリスト教徒たちは十分に歓迎されなければならないが、教会内で同性婚を祝福することを禁止する現行の方針を変更しようとしてはならない、ということを強調するものとなるとみられている。
同教会におけるこの変更は、2013年に英議会が同性婚を合法化した後、長く続いてきた意見の分かれる議論の次の段階といえる。
同性婚関係にある労働党のベン・ブラッドショー議員は、サンデー・タイムズ紙へのコメントの中で、同教会が変更をすぐに行わない場合、議会が介入することもあり得ると語った。
「独身であることを尋ねることをやめることは、英国国教会にとって進展ですが、同教会の方針はまだ本質的に不誠実で、聖職者がうそをつくことを助長しています」とブラッドショー氏。「もし英国国教会が自らの手でこれを解決できないのであれば、議会が教会のためにそれを行う必要があるだろうという思いが高まってきています」と語った。
同教会の総会は、2月13日〜17日にロンドンで開催される。