「やみの中を歩んでいた民は、大きな光を見た。死の陰の地に住んでいた者たちの上に光が照った」(イザヤ書9:2)
年末年始はクリスマスやお正月がありますので、街に活気が溢れ、楽しい雰囲気の時期です。しかし、愛する人を最近、神のもとに送った人、大切な人を数年前に失った人は喪失感があり、とてもつらい時期でもあります。また、資金繰りに追われる零細業者にとりましてはどうやって年を越せるか頭を悩ませて、走り回らなければならない厳しい時です。健康がすぐれず、ベッドに伏せている人々はとてもお祝いの気持ちにはなれないと思います。
日本語の「希望」という言葉は、「希なる望み」と書きます。もともとはあり得ない望みが奇跡的にかなうという意味だったという解釈もあります。「やみの中にある光」は、まさしく希望です。絶望的な状況にあった人や苦しんだ人だけが見いだせる光があります。
私は危機的な状況に陥ったとき、神様から見放されたように感じて、落ち込んでしまうことがあります。自分では何一つ変化を起こせず、状況の改善も行うことができないということで自分のふがいなさに絶望したくなることもあります。
しかし、目を上げてみると、神の慈愛といつくしみが注がれているのが分かります。過去を振り返りますと、幾度なく危機を脱するために導きを与えてくださいました。私を助けてくださる神の使者と何度も出会うことができました。この不信仰な私を主なる神は見放さず、見守っていてくださることが分かります。私の周りで起こる全ての出来事は神のコントロール下にあります。
「強くあれ。雄々しくあれ。彼らを恐れてはならない。おののいてはならない。あなたの神、主ご自身が、あなたとともに進まれるからだ。主はあなたを見放さず、あなたを見捨てない」(申命記31:6)
映画に登場するサンタクロースは大きな白い袋をかつぎ、子どもたちへのプレゼントを配っています。品物を配るサンタクロースではなく、幸せを分かち合う神の使者になることができたらいいのではないかと思います。
出会った人に笑顔であいさつし、困っている人がいたら手を差し伸べ、落ち込んでいる人がいたら励まし、悲しんでいる人がいたら慰めることができたら、神の愛の光を広げることにならないでしょうか。
もし自分の弱さを悲しく思う気持ちが心のどこかにあるなら、自分よりも大変な境遇にある人を慰めることで、逆に自分が励ましを受け、心の中の寂しい思いはどこかに飛んでいきます。神様は私たちを価値ある者、大切な者として見守っていてくださいます。この神の愛を分かち合うことがクリスマスの恵みだと思います。
「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」(イザヤ書43:4)
米国の友人がSNSで送ってくれたメッセージです。
“Nothing, absolutely nothing can separate you from the love that God has for you. He loves you so much. And He wants the very best for you. He knows your hopes, dreams, disappointments and heartache. Trust Him to lead you and guide you and be source of comfort and strength for you. You may feel and maybe forgotten, but I assure you that you are not. His eyes is on the sparrow and He’s watching over you !”
「神があなたを愛しておられるその愛からあなたを引き離すものは絶対に何にもありません。神はあなたのことをとても愛しています。神はあなたに最善を望んでおられます。神はあなたの希望、夢、失望、心痛を知っておられます。あなたの慰めと力の源である神の導きを信じてください。あなたは忘れられたように感じているかもしれませんが、そうではないことを私は確信しています。神の目は雀に注がれ、そしてあなたを見守っていらっしゃいます」
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