「イスラーム映画祭2」が1月14日(土)から、東京・渋谷のユーロスペースで開催される。
この映画祭は、国際情勢や日本国内で増加するムスリムへの関心が高まっている現代に「異文化理解の場」を提供することを目的として、2015年に初めて開催された。海外でも紹介され、イスラム圏や欧米諸国に暮らすムスリムの人々からも共感と称賛の声が多数寄せられたという。今回で2回目。断片的な国際報道でしか知ることのできないイスラムの今、生の姿を知ることができる貴重な機会といえそうだ。
1月14日から27日までの2週間、エジプト、バングラデシュ、チュニジア、イラン、パキスタンのほか、ムスリムが少数派であるレバノン、タイ、インドで製作された映画が公開される。
同映画祭のホームページでは、2011年のムバラク政権打倒を叫ぶ革命家の、カイロの貧困地区の人間ドラマ「敷物と掛布」、カンヌ国際映画祭の批評家連盟賞を受賞したバングラデシュ独立戦争前夜の家族物語「泥の鳥」、結婚を機に仏教からイスラムに改宗したタイの女性のロード・ドキュメンタリー「改宗」、中央アジアを舞台にした幻想的な物語「バーバ・アジーズ」などのほか、イランの農村のカトリック教会の神父と少年の交流を描いた「マリアの息子」、ムスリムとクリスチャンが半数ずつ暮らす、戦争で荒廃したレバノンの村で、男たちの争いを止めようとする女たちの奮闘が描かれる「私たちはどこへ行くの?」など、ムスリムとキリスト教徒の交流や現実を描いた作品も紹介されている。
また1月21日からは愛知県の名古屋シネマテーク、3月25日からは兵庫県の元町映画館でも開催される予定だ。詳細はユーロスペースのホームページ。