【CJC=東京】マレーシアで、神に関する表現に「アラー」をイスラム教徒以外が使うことを、国内治安省(内務省)が2月、「イスラム関係者のみ使用できる表現」とし、禁止を命令したことに対し、カトリック教会の機関紙『ヘラルド』が「イスラム関係者以外の者にも使用が認められる」と主張。撤回を求めて裁判で争う方針を表明した。
政府側は、「アラーという表現を使用する権利の問題は裁判になじまない」と主張したが、ラオ・ビーラン判事は、裁判で争われるべき権利として5月5日、クアラランプールで政府側の請求を退け、提訴を認めると判示した。原告は2週間以内に提訴手続きを進めることになった。
マレーシアは総人口2500万の3分の2がマレー人でほぼイスラム教。残りが中国系、インド系でほとんどがキリスト教、仏教、ヒンズー教、シーク教。