『どんなことにもくよくよするな!』(イーグレープ出版)の著者、佐々木満男弁護士のコラムを連載します。ラジオ大阪で現在放送中の人気番組「ささきみつおのドント・ウォリー!」(放送時間:毎週土曜日朝11:45〜、インターネットhttp://vip-hour.jpで24時間無料配信中)でこれまでに放送された内容を振り返ります。「ミスター・ドント・ウォリー」こと佐々木弁護士が、ユニークな視点から人生のさまざまな問題解決のヒントを語ります。(Amazon:どんなことにもくよくよするな!)
1. 自分の責任を転嫁しない
あなたは今、難しい問題にほんろうされていませんか。悪い状況に押し流されていませんか。他の人の言いなりになっていませんか。そして、「問題が悪いのだ」、「状況が悪いのだ」、「他の人が悪いのだ」と、自分の責任を転嫁していませんか。
何年か前に、アメリカの二人の子どもがマクドナルド社を訴えました。「自分たちの肥満の原因は、マックのハンバーガーのせいだ!」と言うのです。「肥満の危険を警告せずに、あの手この手の宣伝で、無知な子どもたちにハンバーガーを売り続けてお金を儲けているマクドナルド社はけしからん」、という理由なのだと思います。でも、ハンバーガーに限らず何でも食べ過ぎれば、誰もが肥満になります。いちいち警告していたら切りがありません。
食べ過ぎるか、適度に食べるかは、本人の選択の問題です。人間には生まれつき、物事の良し悪しを判断して、そのどちらかを選び取る力が与えられています。これを「自由意志」と言いますが、この自由意志こそが、人間が人間として存在する最も大切な能力です。もし自由意志がなければ、あなたはもはや人間ではなく、ロボットに過ぎません。
「ハンバーガーを食べ過ぎると肥満になる。だから私はハンバーガーを食べ過ぎないようにする」。この人は自分の自由意志でよい方を選び取ったわけです。「ハンバーガーを食べ過ぎると肥満になる。でも、私はハンバーガーが大好きだから、食べたいだけ食べる」。この人は自分の自由意志で悪い方を選び取ったのです。食べ過ぎという悪い方を選び取って肥満になったら、これは本人の責任です。歌手のエルビス・プレスリーや俳優のマーロン・ブランドは晩年、過食症でベッドから起き上がれないほど太ってしまいましたが、これも食物のせいではありません。過食症を直すのは本人の責任です。
2. 「いのちと祝福」を選び取る
「わたしは、いのちと死、および祝福と呪いを、あなたの前に置いた。あなたはいのちを選ばなければならない。。。」と聖書に書かれています。あなたの前に、神は、いのちと死、祝福と呪いを置いてくださっています。いのちと祝福を選び取るのは、あなたの責任なのです。
大学で仲良しだった二人の学生が、卒業してそれぞれの道を歩むことになりました。「僕はロースクールに入り弁護士になって、社会をよくするために生涯を捧げたい!」。「へー、ずいぶん高尚なんだね。俺は社会のことなんか全然興味ないよ。自分の好き勝手に生きて、おもしろおかしく暮らすんだ!」。将来の抱負を語り合った二人は、堅く握手して、別々の方向に行きました。
弁護士になることを選んだ方は、その後政治家になって活躍し、ついにアメリカの大統領になりました。好き勝手な道を選んだ方は、「飲む、打つ、買う」の世界に入り、やがて重罪を犯して捕まり、無期懲役の刑で刑務所に入れられてしまいました。彼は獄中でかつての親友が大統領になったというニュースを聞いたのです。
「よい方を選び取るか、悪い方を選び取るか」で、あなたは大きく変わってきます。「人を憎むよりも人を愛する方を選び取る」、「悪いことをするよりも善いことをする方を選び取る」、「人と争うよりも人と仲良くする方を選び取る」、「不健康な生活をするよりも健康な生活をする方を選び取る」。そして何よりも、「神を信じないよりも神を信じる方を選び取る」
毎日よい方を選び取っていくならば、あなたはやがて、神のいのちと祝福に満ちあふれるようになります。今日から、「よい方を選び取る」ことを習慣にしていきましょう。
佐々木満男(ささき・みつお):国際弁護士。宇宙開発、M&A、特許紛争、独禁法事件などなどさまざまな国際的ビジネスにかかわる法律問題に取り組む。また、顧問会社・顧問団体の役員を兼任する。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL.M)。