マザー・テレサ(1910~97)の等身大の像が、マザー・テレサの106回目の誕生記念日の前日である25日、インド東部の西ベンガル州にあるカルカッタ大司教館に設置される。バチカン放送局英語版が同国のキリスト教メディア「マターズ・インディア」からの情報として20日に報じた。
カルカッタのトマス・デソウザ大司教が19日、コルカタの大司教館で行われた記者会見で発表したもの。このテレサ像は聖ヨハネ・パウロ2世の像の隣に設置される。
この像は、コルカタにあるマケドニア共和国の任命名誉領事、ナミト・バジョリア氏によって寄贈されたもの。バジョリア氏はさまざまな慈善活動にも関わっている。設置を担当するのは、コルカタを拠点として教会や学校、および博物館のためにさまざまな作品の制作に携わっている企業「チャーチ・アート」。
マザー・テレサは1910年8月26日、マケドニア共和国の首都スコピエで生まれた。マケドニア政府は、バルカン半島にある同国がマザー・テレサの列聖を幾つかの行事などで記念すると今月発表した。
西ベンガル州の州都・カルカッタ(現コルカタ)で最も貧しい人々のために働いた、「神の愛の宣教者会」の創立者であるマザー・テレサの列聖式は9月4日、バチカンで行われることになっている。
バチカン放送局英語版は11日、カトリック・ニュース・サービスからの情報として、コルカタでは、マザー・テレサの列聖を祝う準備が整えられつつあると報じていた。その後、18日付の英語版で、インドのカトリックメディア協議会(SIGNIS)の主催により、マザー・テレサ国際映画祭がコルカタで26日から29日まで4日間にわたって開かれ、インドの全国や海外にも広げられると伝えていた。そして20日付の記事では、教皇フランシスコがマザー・テレサの列聖に関するスコピエでの祝祭に、サラエボ大司教のビンコ・プルジッチ枢機卿をその使節として指名したと報じていた。
なお、マザー・テレサの像は他にも、2009年にスコピエにあるマザー・テレサ記念館の前に建てられたほか、メキシコ中部のイダルゴ州にある「ロザリオの聖母教区」や、米国マサチューセッツ州にある非営利慈善団体「ザ・ピース・アビー」の「ザ・マザー・テレサ・プロジェクト」によって同州やアイオワ州に建てられた8つの像などがある。