著書『日本プロテスタント・キリスト教史』、『歴史の証言』などで知られ、日本プロテスタント・キリスト教史の研究で多くの業績を挙げた、土肥昭夫(どひ・あきお)・同志社大名誉教授(神学)が3月31日午後5時30分ごろ、心疾患のため京都市左京区の自宅で死去した。81歳だった。
京都府出身。同志社大神学部、米ユニオン神学校を卒業。同志社大で助手、専任講師、助教授(准教授)を経て、1965年から97年まで神学部教授(歴史神学専攻)を務めた。幕末から近年に至るまでの日本プロテスタント・キリスト教史研究に多大な貢献をし、近年では特に天皇制とキリスト教間の問題に注力した。
同大神学部の原誠学部長は、土肥氏について「論文指導が非常に厳しかった」「学問一筋の人だった」とその人柄を語り、「日本と韓国のキリスト教に関しても非常に造詣が深く、同志社に学びに来た多くの韓国人留学生が、韓国へ戻って神学者や牧師として活躍している」と語った。
前夜式は2日、告別式は3日に、ともに日本基督教団京北教会(京都市左京区下鴨神殿町17‐3)で近親者のみで行われた。喪主は妻の淳子(あつこ)さん。同志社大神学部・神学研究科では土肥氏の追悼礼拝を、5月31日午後2時から同大神学部の礼拝堂で行う。