【CJC=東京】在外ロシア正教会の指導者ラウルス府主教が3月16日、米ニューヨーク州ジョーダンビルの聖三一修道院内の自室で死んでいるのを発見された。数日前から体調不良を訴えていた。共産主義政権樹立以来80年に及ぶロシア正教会の分裂を修復することに貢献した。
21日の葬儀は4時間に及ぶもの。主教、司祭ら数百人、モスクワ総主教座やウクライナ正教会からも代表が参列した。
ラウルス府主教は1928年チェコスロバキア生まれ。11歳で修道院入りした。46年、他の修道僧と共にニューヨーク州のモホーク・バレーに移住、2年後から修道生活に入ると共に「ラウルス」を名乗った。54年に司祭叙階、67年主教、2001年に在外ロシア正教会の第5代府主教に選出された。聖三一修道院ではその後も上長を務めた。
40日の服喪の後、主教会議が後任選考に入る。