都内近県の諸教会が教派を越えて協力し、毎年イースターに合わせて開催している「東京イースターのつどい」が23日、東京・新宿のウェスレアン・ホーリネス教団・淀橋教会で行われた。今年46回目を数える同大会には約450人が訪れ、ともに主なるイエス・キリストの復活を祝った。今年はゲストとして、日本腹話術師協会会長の池田武志氏、声楽家の長島潤氏が参加。日本基督教団赤羽教会牧師の深谷春男氏が「逆転満塁ホームラン」と題して、自らの証しとともに、救い主であるイエス・キリストを受け入れた人の人生がどう変わるのか、力強いメッセージを語った。
深谷氏は、ローマ人への手紙6章22〜23節を引用し、メッセージの初めに「罪が支払う報酬は死です」「神の賜物は、わたしたちの主イエス・キリストによる永遠の命なのです」、この2つを伝えたいと語り、イエス・キリストを受け入れるか受け入れないかが人生の大きな「分岐点」になると語った。
画家に憧れ芸大油絵科を目指し、朝は牛乳配達、日中は美術系の予備校で学ぶという生活を送っていた深谷氏。教会へは何度か訪れていたが、信仰熱心な友人に言われて、18歳のとき、遠のいていた足を再び教会に運んだ。若気盛んな年頃でもあり、牧師が語る言葉一つ一つに抵抗感を感じたというが、礼拝終わりの祈りのとき、様々な問題を「他人」のせいにしていた自分に対して、「自分のことを棚に上げてそんなことを言えるのか」という神からの声が心に響き、涙で祈る「悔い改め」を経験した。「自分の自我がガラガラと崩れた経験であった」と振り返る。
そして、「自分にも罪があること」と「イエス・キリストが私の罪の身代わりに十字架で死んでくださったこと」を受け入れ、「昨日のように覚えている」という洗礼を受けた。洗礼を受けた日の帰り道は嬉しさのあまりまっすぐ歩けなかったこと、中学時代の友達に救われたことを手紙で送ったことなど、自らに訪れた救いの喜びを語った。
罪の報酬として死があった自分から、キリストから赦しと永遠の命を与えられた自分へと変わった、「逆転満塁ホームラン」のような人生を証しし、「イエス・キリストを受け入れることは人生の分かれ目」「キリスト教信仰とはこのことを受け入れることから始まる」と語った。
今回招かれたゲスト2人はメッセージ前に出演し、池田氏は、ルカの福音書15章の見失った羊のたとえをモチーフにした腹話術「いなくなった子羊」を披露。テノール歌手の長島氏は、音楽大卒業後イタリアに渡った際に、様々な困難に遭遇し、神との対話を持つようになった経験を証しし、「オーソレミオ」「主よ、聞かせてください」「Amazing Grace」の3曲を歌った。
同大会恒例の連合聖歌隊による賛美も行われ、今年は50人が参加。同じく恒例となっている「ハレルヤ・コーラス」に加え、「キリストは生きておられる」を賛美した。
同大会実行委(中島秀一実行委員長)は先月初めから、都内4箇所で大会のための決起祈祷会を行い、メッセンジャーや各ゲストのために、求道者が多く参加できるように、各部署の奉仕のためになど、大会の必要と成功のために祈り続けてきた。大会最後には、深谷氏の招きに応じて、イエスを救い主として信じる決心をした人、受洗を決心した人、信仰を回復する決心をした人、献身し主に仕える決心をした人など多数が講壇の前に進み出て、祈りの実りが結ばれた。
来年のイースターは4月12日。東京イースターのつどいは来年も毎年同様に、イースター当日に行われる予定。