米国の演劇・ミュージカル界で最も権威あると言われる「トニー賞」の今年度の授賞式が日本時間の13日に行われる。そのトニー賞のミュージカルを対象とした全13部門で16ノミネートという史上最多の偉業を達成し、大きな注目を浴びている作品「ハミルトン」がある。
「ハミルトン」の振り付けを担当するアンディ・ブランケンビューラーは、振付賞受賞の最有力候補と評され、今、米国で最も注目を集めている振付家だ。そんな話題の彼が演出と振り付けを手掛けるミュージカル「ヨセフと不思議なテクニカラー・ドリームコート」が、いよいよ7月、日本に上陸、東急シアターオーブ(東京都渋谷区)で上演される。
旧約聖書に登場するヤコブの息子ヨセフと、彼が着ていた「そでつきの長服」にまつわる物語をベースにしたストーリー。11人の兄たちにねたまれ、奴隷として売られてしまうヨセフは、はからずも人生の旅に出ることになる。苦難の連続の中にあっても道を切り開き、エジプトで成功を収めたヨセフは、ついに自分を追い出した兄たちと思わぬ再会を果たす。有力者となった自分に気付かぬ兄たちに、ヨセフが取った愛のある行動とは・・・。最後には、家族の本当の愛にたどり着く、夢と希望に満ちたミュージカルだ。
本作品は、「オペラ座の怪人」「キャッツ」「エビータ」など、世界中で愛され続けているミュージカルを作曲した、巨匠アンドリュー・ロイド=ウェバーの処女作で、1973年に英ウェストエンドで上演されて以来、トニー賞7部門、ローレンス・オリビエ賞6部門でノミネート、セットデザイン賞受賞など、輝かしい称賛を浴びている。
この息の長い本場のミュージカル作品に、ブランケンビューラーは新風を吹き込んだ。テンポの良い展開、ストリート、タップ、バレエなどのさまざまな要素を含んだ振り付け、小気味よいステージングで、ありとあらゆる味わいを鮮やかに楽しめる作品になっている。特に、全てのキャラクターが登場し、約8分間にわたってキャストが歌って踊るクライマックスの「メガミックス」は最大の見所だ。
今年度のトニー賞では、ロイド=ウェバーも「スクール・オブ・ロック」でオリジナル作曲賞にノミネートされて話題を呼んでおり、本作品は、今注目の2人のコラボレーションを、日本で最速で見られる機会となる。
時にラテン風、時にロックンロールと多彩でポップな旋律、ノンストップなダンスと歌――この夏はノリノリな音楽体験を通して、聖書の世界に飛び込んでみてはいかがだろうか。
■ 東急シアターオーブ4周年記念ミュージカル「ヨセフと不思議なテクニカラー・ドリームコート」
日程 : 2016年7月13日(水)~24日(日)
会場 : 東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11F)(東京都渋谷区)
料金 : S席9800円 / A席8000円 / B席6000円 <チケット発売中>
主催 : Bunkamura / テレビ朝日
後援 : WOWOW
※ 生演奏・英語上演・日本語字幕あり。未就学児入場不可。
公演の詳細は、公式サイト。問い合わせは、Bunkamura(電話:03・3477・9999)まで。