沖縄で米軍属を容疑者とする、女性会社員(20)の死体遺棄事件が起きたのを受け、「普天間基地ゲート前でゴスペルを歌う会」(神谷武宏代表=普天間バプテスト教会牧師)は23日午後6時から7時まで、沖縄の普天間基地野嵩ゲート前で被害者を追悼してゴスペルを歌う。日本カトリック正義と平和協議会が23日午前11時44分、同牧師からの呼び掛けとして伝えた。
「普天間基地ゲート前でゴスペルを歌う会」はブログでもこの呼び掛けを伝えている。
神谷牧師はこの呼び掛け文の中で、この事件について、「再び私たちへ悲しみと怒り、悔しさが大きな衝撃として襲ってきました。・・・生きていて欲しい、という願いもこんなにも無惨に、簡単に・・・といいますか、ここまで”いのち”が軽く扱われていくかのように、かけがえのない若いいのちが失われて行きました。ご家族、知人の方々の事を思うといたたまれなく思います。何度、このようなことを繰り返さなければならないのでしょうか。沖縄の置かれた状況が何も変わっていないという証です」などと述べている。
神谷牧師は、「また、お祈りに覚えて頂けましたら幸いです」とこの呼び掛け文を結んでいる。
一方、東京でも23日午後6時から1時間、キリスト者平和ネットの呼び掛けにより、毎月第4月曜日に首相官邸前で沖縄に連帯する「首相官邸前でゴスペルを歌う会」が開かれる。「官邸前に来られる方も、来られない方もどうぞ覚えてお祈りください」と、同会の協賛団体の一つである日本カトリック正義と平和協議会は呼び掛けている。
沖縄タイムスと琉球新報は15日、この事件を受けて「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」(高里鈴代、糸数慶子共同代表)が県庁で記者会見を行い、被害者への十分な対処を求め、米軍の撤退を求める要求書を発表したことを報じている。
また、神谷牧師は呼び掛け文の中でこの事件を「元海兵隊による女性殺害事件」とカギカッコ付きで呼んでいるが、両紙が報じたところよると、沖縄県警は殺人容疑でも調べを進めているという。
なお、本紙では事件の重大性と人権に配慮して、被害者を匿名としました。