【CJC=東京】英国国教会の最高指導者カンタベリー大主教ローワン・ウイリアムズ氏がイスラム法(シャリア)の一部導入を容認するとの発言に議論が広がる英国で、人気ミステリー作家ルース・レンデル氏(78)が3月6日、大主教の発言は「旧態依然として」「逆行的だ」と苦言を呈した。AFP通信が報じた。
レンデル氏はバロネス(女男爵)で、上院議員。著書の多くは世界的なベストセラーになり、25か国語に翻訳されている。またバーバラ・ヴァインというペンネームでも執筆している。
「女性にとっても、男性にとっても英国の法体制にほかの法制度を持ち込む必要などない」と言い、英国にはすでに別の法体制やシャリア法廷が存在している、との大主教発言は多くの人にとって驚きだった、とレンデル氏は述べている。
また、イスラム教の教えが現代の英国女性にとって、受け入れがたいものだと指摘、「シャリアは男性が女性の面倒をみるという考え方をするが、これは男女平等が基本となっている我々の文化においては、女性が男性よりも劣った存在だと見ているように聞こえてしまう」としている。