【CJC=東京】教皇ベネディクト十六世は3月5日、カトリック者とイスラム教徒が対話を行う常設の『カトリック・イスラム教徒フォーラム』の創設を承認した。第1回フォーラムは11月4〜6日にローマで開催される。テーマは「神の愛、隣人の愛」。サブテーマは初日が「神学的ならびに精神的な基本について」、2日目が「人間の尊厳と相互尊重」。最終日は公開セッションを行う。
2006年に教皇がドイツのレーゲンスブルグ大学で行った講演で、イスラムの教えを「邪悪」「残酷」とするビザンチン帝国皇帝の発言を引用したことからイスラム諸国の反発を招いた経緯があり、イスラム教指導者グループがカトリック教会の指導者との対話を求めていた。
英、ヨルダン、トルコなどのイスラム教指導者ら138人で構成された代表団が3月4〜5日、バチカンで教皇庁諸宗教対話評議会と会談、複数のイスラム教指導者側代表がフォーラム期間中に教皇ベネディクト十六世と会談することで合意した。代表の人選は今後、イスラム教指導者側が進めると見られる。