神戸市北区道場町平田の新名神高速道路の工事現場で22日午後、長さ約120メートルの橋桁(はしげた)が落下し、作業員2人が死亡、8人が重軽傷を負った事故で、警察は24日、工事を担当した「横河ブリッジ」(千葉県船橋市)の大阪工場(堺市)と下請けの「汐義(しおよし)建設工事」(兵庫県尼崎市)を家宅捜索した。時事通信などが伝えた。
同通信によると、警察は押収した関係資料を分析し、工事の作業手順に問題がなかったか、また安全対策に不備がなかったかなどを調べる。
朝日新聞によると、横河ブリッジは1997年、北海道千歳市の高速道路で行っていた橋桁の取り付け工事でも、作業員3人が死亡する事故を起こしている。当時は長さ約110メートルの橋桁を台車で滑らせ、橋脚に渡す作業を行っていたが、先端部分がずり落ち、橋脚上で作業していた作業員らが橋桁に挟まれるなどして死亡したという。
今回の事故では、現場で作業をしていた田中幸栄(ゆきひさ)さん(37)=大阪市=と福田佳祐(けいすけ)さん(32)=兵庫県伊丹市=が死亡、6人が重傷を負い、他2人がけがをした。