【CJC=東京】人口の8割がヒンズー教徒のネパールで、政府が国の祝祭日から宗教関係の減少に着手。その一環として、クリスマスの除外を決めたことで、キリスト者側が反発している。
シャクティ・バスネット自治相は、今回の決定がキリスト者を傷つけるものではなく、増えつつある祝祭日に歯止めをかけるのが狙いだ、と「アジア・ニュース」に語った。ただキリスト者が政府に撤回を働き掛ける余地はあるとしている。
キリスト教全国連合のCB・ガハトラジ総幹事は「クリスマスが国の祝祭日でなくなれば、民間でクリスマスを祝うのが難しくなる。ヒンズー教徒などのためには83の祭典を認めているのに、キリスト者のためには一つもないことになる」と反発している。
ネパールでは民主化運動の高まりにつれ、2006年に国王が直接統治を断念、議会はヒンズー教の国教を廃止する政教分離を決定した。その一環としてクリスマスが08年から国の祝祭日となった。
2011年の国勢調査ではカトリック、プロテスタント合わせて人口の1・5パーセントを占めている。2006年には0・5パーセント。経済、教育面での活動が注目されている。