東方正教会コンスタンディヌーポリ全地総主教庁は5日、ローマ教皇フランシスコと東方正教会コンスタンディヌーポリ全地総主教、そしてギリシャ正教会の首座主教でアテネおよび全ギリシャ大主教のイエロニモス2世が、難民に会って支援しようとギリシャのレスボス島を近いうちに訪問すると発表した。同島は、紛争を逃れてくる難民や移民にとって、ヨーロッパで最初の上陸地点となっている。
「ここ数カ月、バルソロメオ全地総主教聖下は個人的に中東全般における情勢の展開と悲劇的な紛争、そしてそこにおけるキリスト教徒の迫害を注意深く追ってこられた。この関係で、聖下は多くの形で、難民の重大な苦境に深い関心を表してこられた。この精神において、聖下は2月に、そして個人的な書簡で3月30日に教皇フランシスコ聖下の代理人に接触しようと試みられた」と、同総主教庁はこの発表で述べた。
「宗教指導者たちの興味や共通の関心、および適当な組織や機関と共に国際世論を敏感にするための共通の企画や行動を引き受ける緊急の必要性という文脈において、教皇フランシスコ聖下、バルソロメオ全地総主教聖下、そしてアテネおよび全ギリシャのイエロニモス大主教聖下は、レスボス島を近い将来に訪問し、そこにいる難民に会って支援をする」と、同総主教庁の公式サイトに掲載されたこの発表には記されている。
「これらの宗教指導者たちの措置と企画は、苦しんでいる何千人もの難民を励まし強めるであろうし、一方で苦しめられているキリスト教徒の共同体の保護のために、また非常に重大な難民の状況に対する適切な対応のために、適切な行動の実施を鼓舞するであろう」と、同総主教庁は説明している。
一方、バチカン放送局は5日、ギリシャ正教会が同日、地中海を渡って到着する移民や難民に会うために教皇フランシスコによるレスボス島の訪問が可能であればそれを歓迎すると述べたと報じた。
同放送局によると、アテネにある正教会の最高機関である聖シノドからの声明には、移民の人道的な諸問題とともに、「より幅広い地中海地域における敵対関係の迅速な停止」の必要性への関心を引くために、教皇が(ギリシャの)島々の一つを訪問したいという願いを表明したと述べられているという。
同放送局はまた、バチカンの報道局長であるフェデリコ・ロンバルディ神父は、教皇の訪問の可能性に関する議論はあるが、いかなる日付や詳細も確認できないと述べたと伝えた。
正教会からのこの声明は、レスボス島への訪問を提案しており、そこでは何十万人もの移民や難民がここ最近到着してきている。彼らの多くは中東やアフリカの紛争または迫害から逃れてきているが、その一方で、たくさんのいわゆる経済的移民がヨーロッパまたは他の西洋諸国でより良い生活条件を求めている。