【CJC=東京】パレスチナ自治政府公安当局が、シリア正教会のスウェリオス・マルキ・ムラド大主教を逮捕していたことが明らかになった。同氏は1996年以来、「聖地とヨルダンの名義主教」という名称を保持している、同派の有力な存在。
聖地には各教派の13教会があり、シリア正教会はその一つ。信徒は聖地だけでなく、トルコ、レバノン、シリア、イラク、インドにも存在する。聖地ではエルサレムとベツレヘムに信徒約5千人が居住する。
ベツレヘム検察庁のラセム・バダウィ長官は、大主教の逮捕は、シリア人共同体のある女性からの苦情を受けてのこと、と述べている。苦情の中身については明らかにしなかったが、尋問を受けたものの拘留決定はされていないという。
大主教は、ベツレヘムの会議場で開催されているシリア遺産展示からの帰途、車列を停止させられ、警察署に連行された。