今年で創立70周年を迎える日本キリスト改革派教会はこのほど、5月3日に開催される「創立70周年記念信徒大会」に先立ち、「創立70周年記念宣言」をホームページで公開した。70年にわたって教会に注がれた神の憐れみと恵みへの応答として、「福音に生きる教会」と「善き生活」を宣言し、悔い改めと献身の思いをもって新たに歩み出す決意の表明としている。
この宣言は、あらためて「キリストの福音こそ、信じる者すべてに救いをもたらす神の力である」という福音の原点に立ち返り、同教会の使命を「この純正なる福音に基づく信仰告白と教会政治と善き生活とを備える一つの見える教会を具現すること」であると確認する。創立以来のこの使命を現代にあって遂行するために、自らの在り方を根本的に問い直し改革することを表明している。
また、現在の教会を取り巻く状況について、地球規模でも、日本国内においても、「生きて行くことさえままならない現実がそこにある」とし、特に2011年の東日本大震災と原発事故を、「近代文明社会の在り方そのものを根本的に問う出来事となった」と振り返る。
いよいよ激しく変化している社会にありながら、「自らの罪と弱さの故に本来の務めを果たしえず、伝道の不振と教勢の減少、さらには献げ物の不十分な管理や教師たちの不祥事等によって主を悲しませたこと」を率直に告白し、「主の赦(ゆる)しを乞う」としている。
こうした悔い改めの思いと同時に、同教会は「弱さの中でこそ発揮されるキリストの力に信頼しつつ、この世のいかなる罪の暗黒にも光をもたらす福音宣教に邁進(まいしん)し、御言葉の正しい理解に立ちつつ、この国に国家の干渉によらない自律的かつ福音的な教会を樹立するための戦いに献身する」と決意を新たにしている。
「敗戦焦土の中から創立されたわが日本キリスト改革派教会には、なおもこの国において果たすべき責任と使命があること」を信じ、自らの力やこの世の力に頼るのではなく、「わたしはすでに世に勝っている」と語る神の福音の力により頼み、「教会に真に伝道的な体質を回復し、権威主義や律法主義によらない、福音の喜びあふれる共同体を形成すること」を誓うと、祈りをもって序言を結んでいる。
「日本キリスト改革派教会創立70周年記念宣言」の全文は、日本キリスト改革派教会のホームページで公開されている。