共同通信によると、民進党の山尾志桜里(しおり)政調会長の資金管理団体である「桜友会」が、2012年分の政治資金収支報告書に、山尾氏自身から1144万円の個人献金を受けていたと記載し、今年1月14日に224万円を借入金、920万円を寄付と訂正していたという。政治資金規制法では、政治家本人による自身の資金管理団体への献金を1000万円までと定めている。
同法では、個人は、政治家の資金管理団体(公職の候補者が、自身の政治資金を取り扱わせる団体として、自らが代表者である政治団体の中から1つだけ指定できる団体)や、後援会などの政党・政治資金団体以外の政治団体には、1団体につき150万円、また全ての団体で計1000万円を上限として献金できると定めている。
一方、1団体につき150万円という上限は、「資金管理団体の届出をした公職の候補者が当該資金管理団体に対してする寄附及び遺贈によつてする寄附については、適用しない」とされているため、政治家本人が寄付する場合は、他の団体に寄付していない場合、1000万円が上限となる。
今回の訂正は、この上限を超えていたためと考えられる。同通信はこの他、山尾氏が代表を務める愛知県の政党支部が12年分の収支報告書に桜友会から899万円の寄付を受けたと記載しているが、桜友会の収支報告書には423万円分しか寄付した記録がなかったことも判明したと伝えている。
山尾氏の1000万円超個人献金については、訂正があったという1月14日の前日13日、ブログ「報道を斬る!」が問題を指摘しており、このブログの指摘を受けて訂正した可能性がある。
同ブログには、桜友会の12年分の政治資金収支報告書が掲載されており、それによると、12年1月〜11月の間に、山尾氏から20万円〜200万円の献金が11回に分け、総額1144万円あったことが記載されている。
山尾氏は、「保育園落ちた日本死ね」という匿名ブログを国会で取り上げて注目を集め、旧民主党、旧維新の党が合流して民進党が結成した今月27日、民進党の政調会長に抜てきされていた。
山尾氏は、自民党・公明党の連立から民主党などの連立へ政権交代が実現した2009年の衆院総選挙で初当選(愛知7区)。12年の衆院選では落選(同)しているが、14年の衆院選で再選(同)している。