名古屋芸術大学(愛知県北名古屋市)は19日、同大人間発達学部の男性教授(55)が、同学部1年の女子学生にセクハラをしたとして、19日から6月30日までの停職処分にしたと発表した。教授は、研究室を訪れた女子学生に抱き付くなどしていたという。
名古屋芸術大学の発表によると、この教授は昨年11月30日、自身の研究室に女子学生が訪れた際、研究室のドアを閉め、女子学生を研究室奥のスペースにある椅子に座らせ、手首をさすって抱き付くなどしたという。
また、昨年11月25日以降、スマートフォン用アプリ「LINE(ライン)」を通じて、女子学生と頻繁に相談のやり取りを行うようになったが、その内容は「恋愛感情と疑われる要素」が十分に感じられるもので、LINEでのやり取りは深夜から早朝まで続くこともあったという。教授は、女子学生が経験したいじめなどが、自身の過去の境遇と似ていたことから相談に応じていたという。
名古屋芸術大学は、教授のこれらの行為が、女子学生を「不快にさせ」「精神的及び身体的負担を与えた」として、同大のセクハラ防止に関する指針に接触する行為と判断。教授自身も認めており、今回の処分を決めたという。
竹本義明学長は「誠に遺憾であり、本学に対する社会の信頼を著しく損なうものであり、深く陳謝いたします」と謝罪。「今後は、再びこのようなことが起こらぬよう、教職員に対してセクシュアル・ハラスメントの防止等の周知徹底を行い、皆様の信頼回復に努めていく所存であります」とコメントした。
朝日新聞によると、女子学生が昨年12月に大学側に相談し発覚。教授は学内調査に対し、「不適切な行為を反省している」などと話しているという。