キリスト教主義の国際援助団体ワールド・ビジョン・ジャパン(東京都新宿区)は、設立20周年記念事業の一環として、世界6カ国の子どもたちの物語を描いた絵本「この子を救えるのは、わたしかもしれない」(小学館)を3月28日に出版する。同団体が本を出版するのは今回が初めて。挿絵には荒井良二など人気絵本作家6人が参加した。
わずか7歳で、一人で赤ちゃんを育てることになった女の子、銃を渡され敵を殺すように命令された13歳の男の子――物語はすべて、同団体のスタッフが支援活動を通して出会った子どもたちとの実体験に基づくもの。あまりにも貧しく、いつも死と隣り合わせの環境の中で、それでも懸命に生きようとする子どもたちの姿が描かれている。
挿絵を担当するのは、「児童文学のノーベル賞」ともいわれるアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を05年に日本人として初めて受賞した荒井良二、同年に『金曜日の砂糖ちゃん』(偕成社)でブラティスラバ世界絵本原画展の金牌を受賞した酒井駒子など、日本を代表する人気絵本作家6人。それぞれのイラストに、子どもたちへの特別な願いが込められている。
インターネットでの先行予約の受付は3月25日まで。購入申込者が増えるほど商品の値段が下がる「ギャザリング」システムを採用している。詳細は、ワールド・ビジョン・ジャパンのホームページ(http://www.worldvision.jp)まで。