ユリウス暦(旧暦)を採用している正教会や東方教会は7日、主イイスス・ハリストス(イエス・キリスト)の降誕祭を迎えた。
このうち、正教会のエルサレム総主教庁は7日、前夜から行われた祝祭の様子を撮影した180枚を超えるカラー写真をフェイスブックに掲載した(Christmas Eve AとChristmas Eve B)。
また、ウクライナ宗教情報サービス(RISU)は6日、「ウクライナにある全ての正教会、ウクライナのギリシャ・カトリック教会などが主の降誕祭を7日に祝う」と伝えた。この日はウクライナの公休日だという。
「ウクライナでは、東方典礼のキリスト教徒たちがユリウス暦でいう12月25日(グレゴリオ暦でいう1月7日)をイイススの公式な降誕日として祝う。ウクライナの降誕祭の不可欠な特色は、新しくお生まれになったハリストスをたたえるキャロルを歌うことである。キャロルを歌う人たちは家々を訪ね歩いては、ハリストスの降誕という福音を宣べ伝える。どの教会でも、お祝いのための降誕祭の奉神礼が行われる。家族全員が休日の食卓に集まる。主の降誕祭の季節の間、あいさつの言葉は『ハリストス降誕!彼に栄光あれ!』」と、RISUは説明した。
一方、非カルケドン派の東方教会では、エジプトのコプト正教会のアブラハム・アズミー神父が5日、文書や字幕翻訳付きの動画で、同教会の最高指導者である教皇タワドロス2世による主の降誕祭のメッセージを公開した。
翻訳の言語は、イタリア語、ギリシャ語、オランダ語、ドイツ語、スペイン語、ポーランド語、ハンガリー語、フランス語、インドネシア語、中国語、スウェーデン語、英語の合計12の言語。
その中で教皇タワドロス2世は、ハリストスのご降誕が持つ主な目的は、人類に喜びをもたらすことであると語り、喜びをもたらす要素として、1.童貞女至聖マリヤの清らかさや義、そして信心深さ、2.博士の訪問と贈り物、3.羊飼いの深い信仰と忠実さ、4.ベツレヘムという村がマリヤとイイススの避け所であったこと、5.天使が現れて喜びに満ちて神を礼拝したこと、という五つを挙げた。
その上で同教皇は、ハリストスは「他の人たちをどうすれば喜ばせることができるか?」という問いに答えをもたらしてくださるとして、これについての黙想をうながした。
また、カナダ南東部にある聖マリヤ・コプト教会は7日、主の降誕祭の前夜に行われた奉神礼を、ユーチューブで生中継した(録画はこちら)。
一方、エチオピア正教テワヘド(エリトリア)教会は、公式サイトに主の降誕を描いたイコンや、降誕祭のための福音書や詩篇の朗読、歌の録音や降誕祭の録画などを掲載した。
また、アルメニア使徒教会は6日、同教会のカトリコスで全アルメニア最高総主教であるガレギン2世による主の降誕祭メッセージを公式サイトに掲載した。
その中でガレギン2世は、「われらの救世主の降誕というこの聖なる日、われらの主であるハリストスが、安全で平和かつ繁栄した世界を築くために、天の恵みと信仰・希望そして愛をもって人々の魂に力をお与えくださるよう、喜びに満ちて、われらの魂から天に向けて共に祈りを送りましょう」と述べた。
「主がまた、われらの国と国民を平和のうちに保ってくださり、この世界におけるわれらの生活を祝福してくださり、そして永遠に続く光へとわれらを導いてくださいますように」とガレギン2世は付け加えた。
そしてガレギン2世は、「われらはあらためてもう一度、奨励として、ハリストスの聖なる教会の永遠の祈りを言います。全ての人々に平和があらんことを!」と平和を強く訴えてメッセージを結んだ。