シリアの反体制派が制圧する北西部の都市イドリブで20日、ロシア軍とみられる軍用機による空爆があり、これまでに43人の死亡が確認され、身元の確認が取れていない少なくとも30人以上の遺体が回収された。ロイター通信が伝えた。
同通信が現地の救援隊や住民の話として伝えたところによると、少なくとも6機の軍用機が、イドリブ中心部の人で賑わう市場や政府庁舎、住宅街など空爆したという。負傷者は150人以上に上り、重体の者についてはトルコの病院に搬送されたという。
一方、英BBCによると、ロシアはこれまでのところ、この空爆がロシア軍によるものかどうかは明らかにしていない。
イドリブは、シリア北西部のイドリブ県の県都で、同通信によると、今年初めにアルカイダのシリアにおける下部組織である「ヌスラ戦線」などによるイスラム過激派の連合勢力「ジャイシュ・アル・ファテ(Jaish al Fateh)」が掌握してからは、反体制派が勢力を持つシリア北西部で重要な拠点となっているという。