シティ・ハーベスト・チャーチ(CHC)の創設者で牧師のコン・ヒー被告は、妻の音楽活動のために教会への献金約3500万ドル(約43億円)を着服したとして懲役8年を言い渡した判決を不服とし、控訴する方針を固めた。
先週後半、コン被告はフェイスブックの投稿で支援者らに対し、「私は裁判所の決定を尊重する一方、判決に誤った箇所があり、控訴する正当な権利もあります。ですから、有罪判決と収監について控訴のための準備に入る予定です。今日、検察側も収監期間について控訴したとの報告を受けました」と述べた。
「私の弁護人も、適切な時に検察側の控訴の内容について検討を始めるでしょう。このプロセスによって良い結果が出るために、私は心からあなたの祈りを必要としています。これから先の道は長く困難ですが、神の恵みは私にとって十分です」とコン被告。
CHCの最高指導者たちは11月27日、声明の中でコン被告が控訴することを認め、また副主任牧師タン・イェ・ペン被告も懲役5年6カ月の刑を不服として控訴すると述べた。
同教会は、「この困難な時に神が知恵、守りと恵みを与えてくださるように、6人と家族のために続けて熱心にお祈りください」と願った。
10月、コン被告と同教会の指導者5人は、コン被告の妻で同じく牧師のスン・ホー氏の音楽活動のために3500万ドル(約43億円)を流用したとして有罪判決を受けた。
ホー氏自身は起訴されていないが、同教会の他の指導者たちは、ホー氏の米国でのアルバム発売を経済的に支援するための導線としてマネジメント会社「エクストロン・プロダクション」を利用したことにより有罪判決を受けていた。
11月に出た判決は、コン被告が妻のポップ歌手としてのキャリアを伝道のために使おうという教会の試みを指揮し、主導していた総体的な霊的指導者であることから、コン被告の過失が最も重いと認定した。
コン被告は、教会は妻の音楽を通して福音を届けることを目的とした「クロスオーバー」プロジェクトを通してのみホー氏を支援していたと主張した。
コン被告とホー氏は1989年にCHCを創設し、現在ではシンガポール最大のメガチャーチの一つとなっている。
判決は、51歳のコン被告に対し、来年1月の収監を言い渡した。コン被告は、裁判の間に受けた教会員の支援について感謝し、この先の困難な時を通るに当たり、神に信頼し続けると語っている。
以前、コン被告はフェイスブックに、「裁判の終結に伴って、CHCの痛みと騒乱の時期はすぐにでも終わるべきです。霊的な家族として、私たちは多くの価値ある人生の課題について学びました。前進するに当たって、これらの学びは私たちをより良いクリスチャンに、またより強い教会にするでしょう」と、とつづった。
「私はまた、祈りと精神的な支援によって私と共に立ってくれた、国内外の多くの教会員や素晴らしい友人たちに永遠に感謝します。あなたがたの愛が、日ごとに私を支え続けてくれています」